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自動車整備士

自動車整備士
自動車整備士って?
車を整備・点検・修理するプロフェッショナル!“車の主治医”とも呼ばれる存在

自動車整備士の資格を持ち、車を点検・整備・修理をします。車検など定期点検時の点検・整備、故障箇所の修理などのほか、自動運転が可能な自動車に搭載されている電子制御装置整備、エンジンや変速機などの機器を分解して行う分解整備(オーバーホール)などを行うことも。

車を蘇らせる「自動車整備士」の仕事内容

自動車整備士の主な仕事には、大きく分けて2つ

ひとつは「定期点検や車検」などの予防保全的な役割です。法律で定められた車検整備や、半年ごと・一年ごとに実施する定期点検を通じて、消耗が進んだパーツを事前に交換したり、異常が見られる箇所を早めに手当てしたりすることで、大きな故障や事故を防ぐことができます。

もうひとつは「修理・整備」と呼ばれる分野です。これは、実際に車が故障してしまった際に原因を突き止め、部品交換や分解整備(オーバーホール)などを行い、車を“元気な状態”に戻すことを指します。特に最近では、ハイブリッドカーや電気自動車、さらには自動運転技術を搭載した車両などが登場しており、電子制御装置の診断やソフトウェアのアップデートなど、デジタル技術にも対応できるスキルが求められます。

1.車両の点検と診断

車のSOSを見逃すな!車の状態を把握する

お客様から車を預かり、特殊な機器を使って異常箇所を診断。エンジンやブレーキ、タイヤなどの部位ごとに詳細なチェック、電子制御システムの診断、車載式故障診断装置(OBD)を使用した故障コードの確認を行います。正確な診断力が求められるプロの作業です。

2.修理・メンテナンス作業

工具を駆使して職人技で車を元気に

部品交換やエンジンの調整、タイヤの交換など多岐にわたる作業を行います。工具を使った作業が多く、手先の器用さと経験が光る場面です。エンジンや電気系統の修理では専門知識が必要となります。

カスタマイズとアップグレード

顧客のニーズに応じて、カーナビゲーションシステムやオーディオ機器の取り付けをしたり、車両の性能向上のためのチューニングをしたり、カスタムパーツの取り付けなどを行うケースもあります。カスタマイズとアップグレードには、車体の構造、材料、強度に関する深い理解が必要です。また、溶接、板金、塗装などの技術も求められます。

3.お客様への説明と引き渡し

車の状態をわかりやすく説明

点検結果や修理内容をお客様に丁寧に説明し、次回の点検時期のアドバイスも提供します。感謝の言葉をもらえる瞬間でもあります。

どんな人が自動車整備士に向いている?

好奇心・学習意欲に溢れている人

自動車整備士として働くうえでまず重要になるのは、常に新しい知識や技術を学び続ける姿勢です。自動車業界は日進月歩で技術が進化しており、エンジン構造の改善や電気制御システムの高度化、ハイブリッドや電気自動車といった新しいパワートレインの普及など、時代とともに求められるスキルや知識が変わっていきます。

整備士は一度資格を取っただけで終わりではなく、新しい情報をキャッチアップするための勉強を継続していくことが欠かせません。逆に言えば、この変化を面倒と感じず、むしろ「なぜそうなるのか」「どのように作動しているのか」といった仕組みへの興味を持ち、理解を深めたいと思える人にとっては大いにやりがいを感じられる職業だといえます。

探求心がある人

自動車整備では問題が起きた場合の原因追究がとても重要です。例えばエンジンがかからない、音が異常に大きい、警告ランプが点灯するなど、ただ「壊れている」といっても症状は千差万別です。部品の摩耗による単純な故障だけでなく、電気系統に起因する複合的なトラブルや、車両特有の弱点が絡み合うケースなどもあります。そこでモノの構造を論理的に把握し、「何が原因で、どこに問題が潜んでいるのか」を突き止める探求心が不可欠です。

得られたヒントを元に何度も計測器で数値を調べたり、異音や振動を感じ取って推測を立てたり、さらには部品を分解して実際の状態を確認するなど、多方面からアプローチしていく地道な作業が続くことも珍しくありません。こうしたトラブルシューティングを面倒な作業と思わず「謎解きパズル」のように楽しめる人こそ、整備士の醍醐味を存分に味わえるでしょう。

コミュニケーション力と責任感がある人

自動車整備士というと、部品と向き合いながら黙々と作業を進めるイメージを抱く人も少なくありません。確かに車の下に潜り込んでオイル交換をしたり、エンジンルームに頭を突っ込んでパーツを取り外したりといった“職人気質”な側面はあります。しかし実際には、周囲と連携しながら仕事を進める場面も非常に多いです。

例えばディーラーや整備工場では、同僚や先輩メカニックと一緒に作業工程を分担したり、部品の在庫状況を確認しながら効率よく進めたりといったチームプレイが欠かせません。問題の原因を特定するときには、チーム全員で情報を共有しながら「こうしたらどうか」「ああしたらどうか」と意見を出し合うこともよくあります。そのため、車に関する知識や技術だけでなく、周囲と円滑にコミュニケーションをとり、協力してゴールを目指せる能力が必要になります。

また、整備士は、単に車を直すだけでなく、お客様の安全を守る使命を担っています。例えばブレーキやタイヤの劣化具合を誤って判断し、交換時期を逸してしまえば、重大な事故に繋がるリスクが高まります。また、お客様が車の状態や修理内容を理解していないまま乗り続ければ、どこかで想定外のトラブルが発生するかもしれません。

整備士は作業後に「どの部品を交換したのか」「このままだとどんな不具合が起きる可能性があるのか」を正確に伝え、オーナーが安心して車を使えるようサポートする責任があります。高度な知識が必要とされる領域だからこそ、専門用語ばかりを並べ立てるのではなく、相手の理解度に合わせてわかりやすく説明するコミュニケーション力が求められます。

最後に…

自動車整備士は、ただ「車を直す」だけではありません。

エンジンや電気系統など多彩な技術を駆使してクルマを蘇らせ、お客様に“安心”と“笑顔”を届ける仕事。新しい技術を学びながら、手を動かして問題を解決する瞬間には、大きな達成感が待っています。日々進化していくテクノロジーとの出会いは刺激的で、飽きることがないでしょう。車好きはもちろん、手先が器用な人や人と話すのが好きな人にも、やりがいを感じられるはず。何より「ありがとう」の一言が、何度でもこの仕事の意義を実感させてくれるはず。あなたも整備士として新しい一歩を踏み出してみませんか?

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自動車整備士のやりがいを考えるメディア|メカニキャリ
引用元HP:自動車整備士のやりがいを考えるメディア|メカニキャリ
https://www.mechani-care.com/

日本を代表する自動車産業の最前線において、その技術・経験・好奇心を生かしながら、人々の生活と安全を守り続ける自動車整備士。「メカニキャリ」では、これからの自動車整備を支える若者へフォーカスを当て、年代ごとにどのようなキャリアをつめるのか、やりがいと働き方について紹介しています。